秩父市(ちちぶし)は、埼玉県北西部にあり、埼玉県で最も広い市町村で県全体の約15パーセントを占めています。また、他の4つの都道府県と接する全国的にも珍しい市町村となっています。2005年4月1日、秩父郡吉田町・荒川村・大滝村と合併し、秩父市となりました。秩父山地に囲まれ、秩父盆地の中央に位置する唯一の市で、市域のほとんどが秩父多摩甲斐国立公園や、武甲・西秩父といった埼玉県立の自然公園に指定されています。市の中央を流れる荒川は、秩父湖、秩父さくら湖などのダム湖を形成しています。この川によって市の中心部は東西に区分され、東部の平坦部分は市街地を形成し、商店街、住宅地などが集中しています。西部丘陵地帯にある平坦地は、水田など農業用地が多くなっており、南東にそびえる武甲山では石灰石を産出し、露天掘りが行われています。伝統産業である繊維およびセメント産業を始め、地の利を生かしての木材生産のほか、近年では精密機械工業の進出もみられます。